田中優さん講演会「わたしにつながるエネルギーのはなし」

2011年6月7日、人権センター(糸島市)にて、
田中優さんをお迎えして講演会を行いました。

皆さんがちらしを手渡してくださったり、
新聞に取り上げていただいたおかげで
200名近い方々が集まってくださいました。
ありがとうございました。

休憩時間に 優さんへの質問を書いて出していただきましたが
とてもたくさんの方から真剣な質問が集まりました。
また、終了後のアンケートも多くの方が書いてくださり、
皆さんの関心の高さを感じました。 
優さん、心に響く講演をありがとうございました。


優さんの許可を頂き、講演会の内容を一部掲載します。


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<目次>



■ はじめに

■ 長続きする危機感を

■ 放射線は遺伝子を傷つける

■ 被害は、圧倒的に子どもに出る

■ 福島の子どもたちを守りたい

■ 内部被曝の方がこわい

■ いろんな自衛策

■ 学校給食への影響

■ 地球は今、地震活性期

■ 原発の保険

■ 危険な玄海原発

■ 費用に3%上乗せできる電気料金の仕組み

■ 解決するには三つの方向

■ 電気消費のピークを下げる

■ デマンドサイドマネジメント

■ 日本にあふれる自然エネルギー

■ 送電線を公のものにしたら

■ 電力会社は広告宣伝費でメディアを支配

■ 金融、産業、政治にも君臨する電力帝国

■ 8畳分の太陽光で家庭は電力自給

■ スマートグリッド、地域でエネルギー自給して経済活性化

■ 希望をつなごう 今がターニングポイント

■ 質疑応答



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■ はじめに


福島第一原発の事故の話からはじめていって、
今放射能どんな状態なの?どんなことに気を付けたらいいの?
こっちでもし起こってしまったらどうなるの?っていうところの話、
そのあと、エネルギー問題ってどうやったら解決できるんだろう?
そして私達にできることは何なのか、という順で話していきたい。


■ 長続きする危機感を


福島第一原発、1号炉、3号炉、4号炉は水素爆発で建家がふっとんでしまった。
2号炉は建家は残っているけれど、中で水素爆発が起こったようで、
格納容器という放射能を守ってるところに穴が空いてしまった。
だからそこからも放射能が出ている。
チェルノブイリも、スリーマイルも1機だけの原発の放射能だった。
ところが日本では4機すべてが放射能を出す。
最悪の場合には、どれか1機が吹っ飛んでしまったら、決死隊が現地に届く前に死んでしまう。
4機すべてが吹っ飛ぶのを待つしかない。
それが最悪の場合だが、最悪の事故は燃料の温度に比例するので
今の時点ではかなり冷めてきた。だけどこのあとなかなか冷めない。
最悪の事故の確率は減ったけど、残っている。まだ2、3年かかりそうな状態。

放射能自体は、いまなお青空原発だから、フレッシュな放射能が毎日出てきてる。
これを閉じ込めるのにおそらく今年いっぱいかかる。
今年いっぱいは放射能を出し続けてる原発とおつきあいしないとならない。

これまでのような一瞬パニックになって、どうしようどうしたらいんだ。
っていう風に考えるような発想では今回の事故に対応できない。

今回の事故は長く続くのは間違いないので、
長続きする危機感を持ち続ける必要がある。

適切な怖がり方をずっと続けていく必要がある。



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■ 放射線は遺伝子を傷つける


出ている放射能、最大のものはヨウ素131だった。2番目がセシウム。この二つが重大な放射性物質。
それ以外にプルトニウムとかウランとか重金属、重たい金属も出ているが、
重たいので敷地の周辺に飛び散っていてあまり遠くまでいってない。

今回、水素爆発で吹っ飛びはしたけど、核爆発は起こしてない。
核爆発起こすと、温度がものすごく高くなる。
温度が高くなると金属であっても、気化する。気体になっちゃう。
そうすると遠くまで飛んでいく。

今回そこまで温度が高くないので周囲に飛び散っただけ。

今後気を付けないといけないのはストロンチウムだが
これも濃度が低いしあまり遠くまで飛んでいない様子。

ヨウ素131が最大の問題で、飛んでくると成長ホルモンを司る甲状腺にたまる。
セシウムは筋肉と子宮にたまる。
男は筋肉量が多いので全体に広がるが、
女性は筋肉量が少ないので子宮に集中して集まりやすい。
そうすると卵子のすぐそばに放射性物質がきて、そこから放射線を出すことになる。

放射能というのは、放射線を出す能力のことで、被害を与えるのは放射線。
放射線は電磁波の一つ。光とか携帯電話の電波とか。
その中で超身体に悪いのが電離放射線と呼ばれる放射能。

放射線はいつも遺伝子を傷つけるという形で影響を及ぼす。

遺伝子はいつもあるわけじゃない。いつも細胞の中にひっそりとあって普段出てこない。
細胞分裂する直前になると染色体。これ色に染まるから染色体というが、
それ以外の時は染色しない。分裂する寸前になると色に染まる。
そしてその染色体の中にDNA、二重らせんの遺伝子が入っていて、
それがほぐれて次の二重らせんをつくって、ふたつにわかれて細胞が分裂する。
その遺伝子が出ている時に放射線があたると、遺伝子をちょんぎっちゃう。
もしくは隣同士をぴしゃっとくっつけちゃう。
それによって遺伝子異常を起こす。それがガンになったりしていく。


■ 被害は、圧倒的に子どもに出る


放射線を出して半分に減るまでの期間を半減期というが、
ヨウ素は8日経つと半分に減る、また8日経つと半分に減る。という形で減る。
現状、もう80日を過ぎてるから1000分の1以下になっている。
今の時点ではもうほとんど気にしなくていいレベル。
ところが、セシウムは半分に減るまでの期間が30年。
だから300年かからないと1000分の1以下に減らない。
現時点ではほとんど減ってない。

これから気にしないといけないのはセシウムの方。

この二つが特に出てきている放射線。

二ヶ月ほど経って政府の機関が発表した『ヨウ素131の1歳未満の幼児の甲状腺に対する被爆量』の図。

シーベルトは被爆量のこと、ベクレルというのは放射性物質が出している放射線量。

こっちの図が地面に降り注いでしまった放射性物質の放射線、ベクレルのグラフ。
こっちがそれによって1才児がどれだけ被曝を受けたちゃったかというグラフ。

すぐ出してくれればいいのに2ヶ月たってやっと発表した。
それを見たら、なんと千葉県までかなり高濃度で、被曝をさせられてしまっているという状態。

被曝を起こしたのは3月15日が最大。その3月15日にたまたま風向きがこっちに向いたっていうこと。

どれくらい被曝したのかでみると、黄色いところが20ミリシーベルトから50ミリシーベルト。

1ミリシーベルトを1年間に10万人があびたとすると、後に5.5人ガンで死ぬという数字。
それが日本政府が採用しているICRP(国際放射線防護委員)の基準。

ということは1歳未満の子は後に1000人に1人、もしくは倍以上癌になるという数字。
これをすぐに教えてもらえなかったので、残念ながら被曝を強いられるという状態が起こった。

現地ではもっと悲惨で、
大熊町の人たちは1号炉が吹っ飛んでから逃げたので被曝を強いられた。


こっちは土の表面で放射線を出している量。緑の部分が10万ベクレルから100万ベクレル。
東京とかもかなり高濃度で汚染されている。
実は昔核実験があっていた頃、頭はげるから雨にあたるなと言われていた。
その頃降った放射線量というのは、3000ベクレル以下、
ほとんど場合1000ベクレル程度
ところが今回降り注いだ量は10万から100万。ケタ違い。

これはヨウ素131だから、現状では消えている。
だけど3月25日で評価すると、これだけのものがあった。
残念ながらそこにいた人たちは甲状腺に吸い込んでためてしまった。
そして甲状腺が放射線に打たれたおかげで、甲状腺の中の遺伝子を壊された。
そして周囲の遺伝子が壊されている。これがガン化するまでに通常10年、20年かかる。

ただし子どもは早い。5年くらいから出る。胎児の場合は1年以内でもう出始める。

ヨウ素についてはもうなくなっているけど、被害の方はこれから出るし
遺伝子はきっちりこわされた、という状態。

ところがTVラジオ新聞、政府はこのグラフで表現される。
0.05ミリシーベルトの被曝をした場合、このグラフで、
胸のX線写真1枚撮ったときの被爆量と同じ、大したことないと言う。
ところが、こっちはそこの土地に1時間いると被爆する量。
こちら(報道されるグラフ)は1枚とった時の被爆量。
だから、もし比較するなら1日に24枚胸のX線写真撮る人、1年365日撮る人と比較しないとおかしい。

0.05ミリシーベルトの土地に1年住むとすると、1年は8765時間あるので、438ミリシーベルトになる。
10万人に5.5人のちに死ぬ数字(1ミリシーベルト)の、438倍ということ。
ものすごく被害が出てしまうものを、軽く見せるためのグラフ。

被害の出方は、1ミリシーベルトで、10万人にのちに5.5人死ぬという形で出る。
この中のどの人が死ぬのかわからない。貧乏くじを引いた人が亡くなる。
貧乏くじを引いて亡くなった人を病理解剖したら、放射能のせいだってわかるか?わからない。
残念ながら、大人の場合、10年、20年のちに死ぬわけだから、その時点で
何がきっかけで遺伝子がおかしくなるのかなっていうことを調べることは不可能。

そうすると死に損。賠償金も得られない。原因がわからないから。

ただ、放射能の被害は、後に死者が増えるという形で影響が出る。
しかも安全なレベルというのはない。
浴びた量に応じて死者は増えていく。ここまでなら大丈夫って数字はない。
その被害は確率的影響という。確率的に一定の人が死ぬということ。
しかもその影響はずっと遅れて出る。
これをうまく言ったのが推進派や政府の言う「ただちに影響が出るレベルではない」。

放射能でただちに影響が出るってどんな時か?
広島長崎レベルで放射線で焼き殺されるレベル、であればただちに影響が出る。
だから「ただちに影響が出るレベルではない」と言ってるのは、
「広島長崎レベルではない」と言ってるのと等しい。

じゃ、ただちでない影響が出るのか?
出る。
それが10万人に5.5人、のちにガンで死んでしまうという形の影響の出方をする。

細胞分裂するときに遺伝子を傷つけるから、私ぐらいの年齢になると、
もう成長してないので、細胞分裂ほとんどしてない。
だから影響ほとんど受けない。
特にヨウ素の影響に関しては42歳の人は影響が出たレベルというのはほとんど事例がない。
だからそれ以下の人が影響が出る。

子どもたちはしじゅう細胞分裂してるから子どもたちの場合10倍出る。
胎児にいたっては、最初はたった1個の受精卵、それが分かれていって増える。
だから100倍出ると言われている。

だから被害の出方は圧倒的に子どもに出る。だからそののちに悲惨な社会になる。
チェルノブイリの現状の社会どうなってるかというと、子どもたちに被害が出る。
大人はぴんぴんしてるのに子どもが死んでく社会が現実にできてしまった。
子どもは親を悲しませたくないから痛くない、大丈夫だ、とか言うけれど死んでしまう。
そして大人たちだけが残されていく。

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■ 福島の子どもたちを守りたい


人々が生きて行けるのは、将来に可能性を見出すから。
その将来の可能性を担ってくれるはずの子どもが死んでしまう。
僕は地獄のような社会だと思う。
そういう社会が残念ながら、これから福島でも起こりそう。

というのは、福島では小さな子ども抱えた人だったり、
妊婦だったりする人たちがそこを出ることできない。
周りの人たちに、お前裏切るのか、と言われてしまって、土地を離れることができずにいる。
家庭内でも不和が続いて、福島原発離婚というのが、どんどん起こってしまう状態。

周囲の人たちは、
政府から、ただちに影響が出るレベルでない、と言われ、
県からは、顧問にしている長崎大学のY氏が、
「100ミリシーベルトまで影響ありません。大丈夫です。
妊婦さんもそこにそのまま住んでてください。
子どもたちは家の中に閉じ込める方がストレスで病気になりがちですから、
外に出して遊ばせてください。全然大丈夫です。」っていうデマを言ってる。

県も市も広報誌で書いてるが、デマ。
なぜならば、日本政府が採用している基準は、
先ほど言ったICRPの基準で一年間に1ミリシーベルトまでしか浴びてはいけないと言っている。
しかもその1ミリシーベルトというのも影響が出ないわけではなくて、
10万にあたり5.5人死ぬという数字。それ以上をもって安全だと言うのはデマ。
ところがデマの方をTV・ラジオ・新聞・自治体・国が言う。

僕が言ってるのは日本政府が採用してる基準。それを言ってるにすぎないのに、
「あの人は危機感をあおりすぎる」だとか、「デマを信じないように」と言われる。
でも逆でしょ。日本政府の基準しかしゃべってない。

なのに「政府も、県も言っている、
被爆二世で長崎大学での先生が言ってるんだから大丈夫に違いない」と周り中そう言うもんだから、
「あなたは神経質になりすぎだ」そう言って出ようとする人を止めてしまう。
そのせいでいまなお不幸なことにその土地を離れることができずに被曝を続けてる。

被曝というのは本当に怖いことで、チェルノブイリの被害の数字を見ていってみると、
チェルノブイリの時、生まれてもいなかった子がのちに甲状腺ガンになっている。
甲状腺ガンを引き起こすヨウ素131はたった3ヶ月で1000分の1以下になるから、
生まれてなかった子が被曝するはずがない。なのに被害が出てる。
何でなのかと考えてみると、おそらく卵子が被曝したからだ。

女性の卵子は一体いつその女性が持っているかというと、胎児の時点。
その女性が胎児だった時点で、もう卵子を持っていて、卵子は減数分裂といって、減っていく。
100万個胎児の時点で持っていて、妊娠可能な時期には4万個に減っている。
そして女性と一緒に年をとっていく。
その卵子の時点でヨウ素に被曝してるから、
だから生まれてもいなかった子が甲状腺ガンになるという状態になってしまったのだと思う。

三陸沖の津波の被災者のところに若い人がボランティアで出かけていっている。
だけど、その人は今後夏になると被爆する危険がある。
というのは、今度南風に変わる。
これまで冬の間は北風だったけど、南風に変わると三陸沖に飛んでいく。
そこに出かけていく人は「私覚悟出来てます」と言うかもしれないけれど、
じゃその人の子どもは覚悟できてるか?
その人の孫は覚悟できてるの?
できるわけない。自分の責任で子どもは判断できないんだから。
そういう被害を生みかねないから、放射線については理解して、
危険性を把握してないといけないと思う。
具体的に三陸沖に夏にかけて行く人は、放射能測定器持ってってほしい。
放射能がどれくらいか確認して。それと花粉症用のマスクを持って行ってほしい。

こういう形で被害は起きるのに残念ながら政府が教えてくれないから、
人々はそこに住み続けている。
子どもたちもそこから出れないでいる。
もしこのことを知っていたら、周りの人が勧めたと思う。
「悪いこと言わないから、あなたも小さな子どもがいるんだからしばらく外に行ったらどうか、
半年で帰ってこれるかもしれないんだから、とにかく今は一旦出た方がいい」と言ったと思う。
特に放射性ヨウ素はたった3ヶ月で消えるのだから、
3ヶ月外に出て戻ってくれば、ヨウ素の被害はなくなるわけですから。

ところが放射能を被害を教えてくれないから知らないから、こういう事態になったんだと思う。
だからこのことをみなさん是非知ってください。放射能の影響の仕方。
そしてもし福島や現地に近い人に聞かれたら是非教えてあげてほしい。
放射能の被害は確率的影響で、のちに被害が出て、10年、20年経って出るけど、
子どもは早いし、影響はものすごく大きくなる。

その被害は10万人あたり1ミリシーベルトで5.5人のちに死ぬっていう数字になっている。
そのことは、後になって保証金得たいと思っても、残念ながら立証できないんだよっていう
被害の出方をするんだってことは、常に届けてあげてほしい。


これが福島の放射能汚染地図。
たまたま風がこっちに吹いてしまった。
この黄色になっているところは新幹線が走っている、中通りというところに放射能が流れこんで、
そこを上下に流れた。だから仙台も放射能量高い。
こういう状態で放射能流れたもんだから、実は距離と一致しない。

例えばかわいそうな話で南相馬市の20キロ圏内の人たち、避難させられたが、
この青い部分で実は放射線すごく少ない。
でも20キロだから避難したが、避難した先が福島市。
放射能の薄いところから濃いところに避難してしまった。
なぜか?
このデータ出してくれないから。そのせいで余分な被曝を強いられた。

チェルノブイリの時、日本政府はやっぱり社会主義国はダメだなとばかにした。
ところが現状、チェルノブイリでは引っ越したレベルなのに、
人々は平気で普段どおりにマスクもせずに暮らしている。
どっちの方がレベル低いですか。

福島市では学校の校庭の放射線を測定していて、
(図で見ると)黄色い学校が放射線管理区域並の放射能。
赤い学校はそれよりもっと濃いレベルの放射線量。

放射線管理区域って何かというと、みなさんの胸のレントゲンとか撮る時に
「はい、息を吸って、止めて」って言われた後に、後ろで鉛の扉ががちゃっと閉まる。
その後、「はい撮ります」と言われるが、あの鉛の扉の内側のことを放射線管理区域と言う。
この中には労働法上、18歳以下の人は入ってはいけない。

ところがそこに小学生たちが遊んでいる。
そこで文科省がどうしたかというと、基準を守るために除染をするのではなく、
逆に20ミリシーベルトまでOKと基準を甘くした。
福島のお母さんたちがバスで乗り付けて抗議行動やったおかげで1ミリシーベルトに戻った。
でも1ミリシーベルトは被爆量でとっくに超えてる。すごいかわいそうな状態。

先週福島に入った時に「今日うちの学校は校庭の表面削って別の場所に持っていった」と聞いた。
実はヨウ素は消えた。これから問題なのはセシウム。
セシウムには面白い特徴があって、ほこりにつきやすい。
地面に降り注ぐと地面の表面のものにすぐとびつく。表面の1、2センチのとこに集中してる。
土の表面だけとってやれば放射線量はおもいっきり下がる。
しかもセシウムは水にとけにくいので、雨が降っても地下に浸透しにくい。
だから表面だけとればよかった。それを先週やってたと聞いた。

もっと早くやればいいのになんでしなかったか。
20ミリシーベルトまでOKにしちゃえば、やらないつもりでいた。
ところが1ミリシーベルトに戻されてしまったので、嫌々ながら表面を取った。
最初からやればいいのにしなかった。
なぜかというと、今もまだフレッシュな新しい放射能が飛んできてるから、
全部止まってから取ろうと思ったんだろう。
そんなことするから被曝しちゃう。

子どもたち、この校庭で一番嫌だったのは、学校の体育教師に腕立て伏せさせられたっていう。
腕立て伏せさせられたら、地面こんなそばにある。しかも息が切れるから、はあはあ息を吸う。
そうするとホコリ吸い込んじゃって、セシウムを身体の中に入れちゃう。
学校の教師なんだから、これくらいの常識は知っておけと思う。
こんな状態じゃ、子どもたちを守れない。

仏の原子力推進の機関が日本にアドバイス送ってきた。
20キロ圏内だけではない地域で少なくとも7万人は避難させないと駄目だ、
避難させなさいと勧告してきた。
原子力の推進機関なのに、子どもたちを被曝させてはいけないと。
1年経って避難したとしても、外部被曝する量の59%回避できる。
3ヶ月以内で出てくれれば82%の放射線の被曝を回避できるという。
今からであってもいいから、今すぐ出ていってもらえば3ヶ月以内。
いつの時点でも遅すぎるということはない。
なぜなら放射能の被害は浴びた量に比例していくので
途中で出てくれれば、そこからぱたっと伸びなくなる。
いつの時点でも遅くはないから、被曝量をおさえるために、
そこにいないでいてもらう、というのが大事。

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■ 内部被曝の方がこわい


放射線として被爆する量について。外から被爆する量は、
例えばこれが放射能だったとすると、ここから四方八方に放射線が出てる。
だけど僕にあたる放射線は、この角度に飛んできたやつだけ。

だけど、この放射能を身体の中に入れちゃって、甲状腺にため込んだら、
100パーセントあたる。内側から打たれたら。
そして距離も近いからエネルギー量も大きいので、被害はケタ違いに大きくなる。
だから一番危険になるのは、外部から被曝することではなくて、
内部被曝。内側から放射線にうたれること。

食べ物、飲み物で入れてしまうのが、内部被曝につながる。
ところが日本はめっちゃくちゃ甘い基準を作ってしまった。
それまで日本基準を持っていなかった。
なぜかというと、絶対に原子力発電所は事故起こさないから、
そして絶対放射線をもらさないから、ということで基準がなかった。

持ってたのは唯一、チェルノブイリの時に輸入食品にだけ、
370ベクレルという激甘の基準を持っていた。

ところが実際に事故が起こったら、もっと甘い基準を作ってしまった。
放射性ヨウ素は、飲み物・牛乳300ベクレル、野菜は2000ベクレルまでOK、
そしてセシウムは、野菜・穀類・肉類・魚500ベクレルまでOK、と激甘を更に甘くした。

これだと決して安全とは言えない。
例えばWHOの基準は飲み物について10ベクレル以下。
WHOの基準、実は甘い。
アメリカの基準は0.1ベクレル。
だから、日本人はアメリカ人の3000倍放射能に強い身体を持っている、ということになっちゃう。

セシウムの方も独では8ベクレル、乳児の場合は4ベクレル。
ところが日本は500ベクレルまでOK。甘すぎる。
だから食べ物気を付けないと危険になる。
ただし水については、ヨウ素が水に溶けやすい、セシウムは水に溶けにくい。
その結果、これはヨウ素の問題だから、今の時点ではほとんど気にしなくていいレベルになってる。


■ いろんな自衛策

それでも気にかかる人いるでしょう。その時に対策がある。自衛策。
1リットルの水道水に1グラムの炭を砕いて入れて、一晩置いてからこして飲む。
そうするとヨウ素は100%取れたというデータが出ている。
実際に実験室とかで放射線とるために、よく炭使ってるので、
1リットルの水道水に炭1グラムで一晩、というのは効果がある。

だけど今後はセシウムの方、セシウムはどうにもならない。安全な食品を選ぶしかない。
そうなると、どうしたらいいかというと、やっぱり産地を選ぶ。
九州の産物とか選んでもらうのが効果的。
だからこの地域であれば、地域のものを食べるってしてもらうのがいい。

あと放射能は濃縮される。生き物が放射能が危険な物だって知らないもんだから、
安全なものと勘違いしてどんどん吸収して濃縮していく。
小魚が食べ、大魚が食べという形で。
濃縮度が高くなるのは、肉、卵、大型魚。あと淡水魚も。
だから野菜を中心に食べた方がいい。
野菜は濃縮度が一番低い。

しかし意外なことに濃縮しやすい野菜もある。それがナタネ。
菜の花は私たちの食べてる野菜の中心的なもの。
だから意外なことにキャベツが集めるというのは、菜の花系作物だから。
でも濃縮度の高い肉食べるよりは野菜の方がまし。


あと自衛策としては、被害の出る10万人あたりの5.5人に選ばれない事。

まず免疫力が高ければ選ばれくなる。
免疫力を高くするのにまずいい方法は、ごきげんに暮らすこと。
くよくよしたり悩んだりする人は免疫力が落ちる。ごきげんに生きることが一番大事。

その次にいいと思うのは伝統的な日本の食。アジアの食。
アジアの食は医食同源の考え方。
薬を飲むよりは薬効成分を持った食べ物食べた方がいい。
カレーライスのカレーは全部漢方薬。医食同源のいい例。

ごまの中のセサミンは抗酸化作用が強い。
放射能の被害というのは、フリーラジカル(遊離基)だと言われるけど要は酸化反応。
酸化反応を食い止めるのが抗酸化物質で、セサミンというのは、ガンを食い止める効果がある。

あと乳酸菌も効果があるのも学術論文にでてる。

学術論文で出てるのは、放射能をとってしまった時、
34%も除染してくれる効果があるものがある。
僕の大好きなビール。
そのおかげで僕は被曝してないのに毎日除染活動に励んでいる。
立証されてるのはこれくらい。

立証されていないものの中にまだまだありそうだというのが、発酵食品。味噌とか醤油とか。
玄米とか。効果ありそうだが、まだ立証はされてない。


私たちは食べ物飲み物の5.5倍の重さの空気をとっている。だから対策は呼吸しないこと。
でもちょっと無理だから、さっきも言ったように現時点で大事なのはセシウム対策。
セシウムはほこりについて飛んでくる。
だから花粉症用のマスクをしてほしい。
花粉症用のマスクは精度が高くほこりをよくとる、なおかつ値段が安い。
そして内側のガーゼを少し湿らせてもらうと、
ヨウ素のようなものがまだ飛んできても、ヨウ素は水にとけやすいのでそこに落ちてくれる。
だから花粉症用のマスクの内側に濡らしたガーゼを入れて欲しい。
これが結構大きな対策になる。
重さで言えば、(空気は)食べ物飲み物の5.5倍入れているので、
最大の効果を持つということになる。

僕は福島に住んでいる小中高大幼稚園の子どもたちに
花粉症用のマスクを義務付けてほしいと思う。
そうすればかなり防ぐことができる。
ところがマスクもせずにそこにいる子どもたちを見ると、困ったなと思う。

みなさん(現地に)行くと驚くと思うが、桃がきれいに咲いていて
何もなかったかのように自然は思いっきりきれいなまま。
ところがそこは汚染されていて、人が住むには適さない。
放射能って見えないし感じないし味もないし、全く五感で感じることができないが、
そういう状態になってしまっている。

これが他の地域で起こってしまったらどうなるか。
ここは玄海原発から35キロしか離れてない。しかも原発からいうとここは東側。
実は日本は偏西風地帯なので、一年中西風が吹いている。
だからあっというまに来る。さっと考えると、大体1時間に10キロは飛んでくるので、
3時間後にはここにくる。

だからとにかく止めていかないと危険だし、もし事故が起こったら、
ここは安全なレベルにはならない地域になる。

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■ 学校給食への影響


小金井市の給食に出たルッコラから55ベクレルの放射能が検出されている。
ところが日本の基準は500ベクレルだから安全になってしまう。
ドイツだったら出せないのに。日本では安全ってことで出てってしまう。
だからこっちの地域でも学校給食が安全、とは限らない。

だから学校給食については、ちゃんと測定してから出すように、と市に訴えかけるべきだと思う。
そして日本の基準は甘すぎるのでこのままだと非常にまずいことが起きる。
日本人がやがて食べ物信用しなくなる。海外の食品しか食べなくなる。
そうするとこれまでやってきた
地産地消とか緑提灯とか減農薬有機栽培だとかいう努力はなんだったの?
農水省の言ってきた国産の自給率UPさせるなんて、なんだったの?となってしまう。

だから基準は厳しくすべき。
基準を越えたものは政府や東京電力が買取って処分をすべき。
そうしないと、特に子どもたちを被曝させるのは、とても危険。
さっき言ったように内部被曝が深刻で、
その内部被曝させちゃうような食品を給食に入れるとはなにか。
だって給食は子どもしか食べない。
その子どもたちに放射能の影響を多くするなんて。だからみんなで頑張って食い止めていくしかない。


■ 地球は今、地震活性期


日本は地震の巣。M5越える地震が1970年から2000年にかけて何回起こったか。
イギリス0、フランス・ドイツ2回、広大なアメリカ320回、
狭い日本日本3956回。

日本は地震の巣だから元々原子力発電所をやるには向かない。
それに最近世界の地震、1900年からこうやって登ってきたのだが、
2000年を越えると突如、なぜか世界の地震は活性期に入っている。
なぜか地震がやたら起こるという状況に、いま地球はなっている。
そういう中で私たちは原子力発電を動かしているという現状。

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■ 原発の保険


日本が初めて原発を作った時に、
イギリスのロイズという保険会社に保険をかけに行ったが断られた。
こんなに地震多いのに、原発を建てられるわけないだろう、ということで断られる。
そこで日本はどうしたかというと、保険に無理やり入るために、
「じゃあ、地震の時は保険おりなくていいよ」と免責しちゃった。
しかも払う額は、どんなに何十兆円かかろうと、1200億まででいいよ、と額を小さくしちゃった。
それが、現在まで続いている原子力賠償制度。
だから地震のせいだったら、保険は降りない。そんな感じで無理やり保険に入った。

そして日本の原発は地震国だから、耐震設計を施してる。
ガル(瞬間的な揺れの加速度)という単位で、370ガル位まで持つように組んである。
玄海原発も370ガル。
ところが浜岡原発、これは東海地震が起こる震源の真上にある。
東海地震はこれから30年の間に87%の確率で起こると政府が言ってるのでこれは地震起こる。
だから600ガルまで持つように作った。

ところが阪神淡路大震災のときで820ガル、そして中越地震1400ガル、
そして2008年の栗原市を襲った地震、これは2300ガル。
どの原発持ちます?持たないでしょ。
しかも玄海原発のすぐ近くにはM8クラスの地震起こすという風に言われている。
そんなところでたった370ガルで持つわけない。

だけど、彼らは言うことを先に決めてある。
地震が起こると「想定外の地震でした」。
僕から言うと電力会社の想定の方が、はるかに想定外。
このくらい困った状態になっていて、ここから客観的に考えて、
日本に原子力置かないで止めるべきだ、という風に言えると思う。
ところが54基原発を作ってしまった。


■ 危険な玄海原発


今回福島第一原発で事故が起こったのは、ある意味不幸中の幸い。
東の端っこの原発だったから。ほとんどの放射能が太平洋に流れた。
日本は偏西風地帯。そうすると日本の中で一番危険な原発はこいつ(玄海)です。
ここで事故起こされると、西風に乗って流れる。
大阪も名古屋も東京も全部汚染される。

だから日本の原発止めていくのに、どこから順に止めていくべきかというと、必ず西から順。
特に一番危険なのはこいつ(玄海)だということ。
だからこれは地域の問題じゃない。日本の命運を決める。
この玄海原発で愚かしい事故が起こったら日本は住むとこなくなる。そういう位置にある原発。

今回事故起こした原発は沸騰水型でこいつは危険だと思うかもしれないけど、
玄海原発のような加圧水型の原発はまた固有の危険がある。

加圧水型の原発はどうしても燃料の密度がぎっしり入ってる。そして圧力容器が小さい。
それで核分裂するときの中性子を飛ばして核分裂するが、
そのときの中性子がばきばき周りの金属にあたってしまう。
そのせいでどんどん金属がもろくなっていく。
脆性遷移温度(ぜいせいせんいおんど)。何かと言うと、金属がもろくなってしまうと、
コップにお湯を注ぐとぱきんと割れるのと同じ事態が起こる。

いつも350度位ものすごく熱い温度で燃えてるわけで、
万が一の場合水かけて冷やしたいが、水かけると割れちゃう。
現状で、98度まで。

元々は0度以下、冷や水ぶちかけても大丈夫っていう設計。
その温度がどんどんあがってきて、いまや98度、沸騰した水かけてもダメだというレベル。
そこまで傷んでしまってる玄海第一号炉は、とにかく止めないと危険なレベル。
サーカスの綱渡りを九電はお好きなようだ。


■ 費用に3%上乗せする電気料金の仕組み


なんでこんなばかげたものをせっせとやるか?金もかかるのに。
実はみなさんの電気料金の仕組みにある。

1030円みなさんが払ったとしたら、その内訳は必要になった費用1000円に、
電力会社は適性報酬として3%だけ乗せていいことになっている。
で、30円。合計で1030円電気料金を払う、となっている。
これは電力独占だから、あんまり儲けすぎちゃ困る、ということで3%に制限してる。

だけど、この計算式を元に儲けたかったらどうしたらいい?
俺の会社300億儲けたいと思ったら?
必要になる費用を1兆円にすればいい。
1兆円の3%は300億。
それをやるために、架空のニーズとムダな設備を作ればいい。

1兆円かかった高速増殖炉もんじゅ。
15年前に作られて試運転中に事故起こして止まった。
14年間修理をして再度動かしたら、もっと深刻な事故起こして止まった。
1ワットも発電してない。
1兆円もかけて1ワットも発電してなかったら、普通その会社潰れてなくなる。
ところがこの(電力)会社は、潰れないどころか儲かる。
1兆円かけたんだから、300億円上乗せして、みなさんから取っていい。

これ総括原価法式というのだが、この仕組みのせいで、
電力会社がムダなことをすればするほど、焼け太りできるという仕組みになっている。

その中で一番コストがかかるのが原子力発電。
原子力発電はコストが高いから儲かる額が大きくなる。
そのために原子力をなるべくやりたがるという仕組みになっている。
その結果日本の電気料金は世界で一番高くなった。
よくアメリカより3割高いと言うが、違う。そんなもんじゃない。3倍高い。

日本の電気料金世界で一番高くなった関係で、
日本ではアルミの精錬、銅の精錬、鉄鋼の精錬、国内にほとんど残っていない。
電気料金高すぎるので海外に逃げた。

日本に残ってる企業の4分の1が自家発電してる。
自分の敷地内に発電所置いて、その電力で運営せざるを得ない。
だから原子力に反対すべき人は、市民じゃない。産業界。産業界こそ反対すべき。

ところが経団連は原発を推進してる。何故か?
九州経団連の会長は九州電力の社長。四国経団連の代表は四国電力の社長。
実は各地域、ことごとく電力会社の社長が経団連の代表やっちゃってる。
そのおかげで日本の経団連はまったく進取の気性、
英語で言うとエンタープライズと言うが、日本の場合その進取の気性なんか持ってない。
まるでダメなことを旧態然として続ける。それが経団連の特徴。
だから楽天の三木谷社長、経団連抜けたいって言い出してる。
ほんとにダメなのは日本の産業界だ。それは電力を中心に置いてるからだと言えると思う。

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■ 解決するには三つの方向


そしてどうやって解決して行ったらいいの、と考えた時に、
例えばみなさん給食の汚染度合いを調査させるとか考えた場合、
必ず三つの方法があるので、この三つの方法で考えて欲しい。

まず一つは縦方向。
自分が政治家になるなり、影響を及ぼすなりして、社会を下から上、上から下に変えていく方法。
例えば陳情に言って、これを市の条例でやってほしいんだけど、とか。

もう一つは横方向。隣の人に伝えたい。
給食ってやばいんだってよ。という感じで周囲に伝えていく。
横に広げていく、ムーブメントを起こす動き。

従来は縦と横しかやってこなかったがもう一つある。斜め方向。
全く別な仕組みを提案する、もしくは現実にやってみせる。
地産地消を徹底させて、学校給食には地域産のものしか出さないようにしましょう、と言うと
他の地域からのものは入ってこなくなる。
牛乳についてもなるべく地域の近いところにしましょう、とやると、
この地域はこの辺までしか入ってこなくなる。実質的に放射能汚染を防ぐことができる。

この、タテ・ヨコ・ナナメの方法があるので、この3つ方向でやってくことが重要。
とりわけ今やられていないのが、この斜め方向の動き。
斜め方向の動きで電気の問題、解決してみましょう。

今、原発やめてしまったら電気どうしたらいいの?と言われると、
自然エネルギーがあるじゃないか。ってみんな言っちゃうけど、
僕これは罠にはまっちゃってると思う。この発想の仕方自体がだめだと思う。
何故ならば、自然エネルギーって言っちゃうと、突っ込みどころ満載。
そんなに莫大な電気つくれるの?不安定なんじゃないの?
風が吹かなきゃ風車どうするの?そもそも低周波、バードストライクの問題どうするの?とか
突込みどころ満載になっちゃうので、これをいきなり出すのは得策ではないと思う。

こうすればいいと思う。
途中に節電するという仕組みを入れてくこと。
まず消費を減らしてから、減らした消費を自然エネルギーに切り替えていく、という順序で
話を進めるべきだと思う。それを具体的に実際のデータで追っかけてみよう。


■ 電気消費のピークを下げる


電気、というものには一大欠点があって、電気は貯めることができない。
だから今使ってる電気は、今発電している。
一日の消費を見ると、夜少なくて昼間大きくて、こういうグラフを描く。
ピークの出た日の消費に合わせて発電所を作らないといけない。
電気はためられないから。
このピークより10%多いところで発電所作らないといけない。

だけど、じゃピークって毎日出るの?って調べると、出ない。
1年間、8760時間あるが、ピークが出るのはわずか4時間。
パーセンテージにしてわずか0.1%しかピーク出てない。
0.1%のピークのために、今限りなく発電所作ってる。
それに3%上乗せして儲けられるから。

そうじゃないでしょ。0.1%しかピーク出ないんだから、そのピーク、下げればいいでしょ。
そうすれば発電所作らなくていいじゃないか。
そのピークというのはこういう形で出る。この時間帯でピークが出る。
こっち(ピーク前後)に(電力消費を)ずらせばいい。2、3時間ずらせば十分。
そうすればピークなんて削ることができる。

ところが電力会社が言ってくるのは
「みなさんのライフスタイルの問題です。みなさんが節電してくれれば」と言うが、ウソ。

なぜならば、家電の電気消費は全体の消費の4分の1以下。
電気消費の4分の3は企業が消費している。
しかもピークの時点を見てほしい。平日、昼間、午後2時から3時まで。
家庭では電気を消費しない時間帯。
そのおかげで、ピークの時点で見ると、9%程度しか家庭は消費してない。
91%の消費は産業。企業。
だから、企業に対策させない限り、これは解決できない。
家庭がライフスタイルの問題だと一生懸命やったとしても、
仙人のような暮らしをしたとしても、9%しか減らせないということ。

なんで事業者はこんなに電気を消費してしまうのか?実はこれも簡単に説明できる。
電気料金。私達家庭の電気料金は、使うにつれて途中から高くなるように作られてる。
(グラフを見て)家庭の電気消費量はここ。
企業の電気消費も同じ位置に合わせた。
家庭の場合はもっと消費すると単価自体が高くなるので、すごく家計響く。
だからみんな一生懸命節電する。
ところが事業者の電気料金は、基本料金が高い。だけど1ワットあたりの金額は一定。
その結果、消費すればするほど安くなっていく、という仕組みになっている。
だから事業者は消費の多い月に、製品1個あたりの電気料金安くしたかったら
何をすればいいかというと、もっと電気使えばいい。

電気消費が多い月は決まっている。7月と9月。
だから7月と9月、企業はもっと消費を増やせば、単価が下がる。だから消費が増えちゃう。

この使えば使うほど安くなる電気料金の仕組みのせいで、
ピークがどんどん、どんどん伸びていき、それに伴って電力会社は、ばりばり発電所を作り、
そして3%上乗せしてみなさんから金を取る。そうやって儲けている。

だから解決策は簡単。消費どうやって減らせるか?
使えば使うほど高くなる電気料金に変えれば、たちどころに3割以上省エネする。
なぜ断言できるかと言うと、今現在企業は、たった3年で元が取れる省エネ製品を導入していない。
なぜかというと、使えば使うほど安くなる電気料金なのに、
わざわざ高い金出して省エネ製品買う気が起こらないから。

例えば、ここ(市)の施設も業務用の電気料金。
このライト、白熱灯。熱いけど発熱球ライトだろう。
これLEDライトにすると、電気消費量は10分の1から20分の1に変わって、熱くならない。
じゃなんでLEDに変えないの?
変えない理由は、ここの施設も使えば使うほど安くなる電気料金だから、
わざわざ高い金出してLEDに変えたいと言っても認めてもらえない。
だから逆に、使えば使うほど高くなる電気料金に変えればいい。同じ消費量だったら同じ値段。
もっと使えば大損するが、節電するとすごい落ちる。
節電すればするほど得になってく料金だから、企業は大喜びで節電する。
おそらくここは半分減らすと思う。半分減らしてしまったら、半分の発電所いらなくなる。

実際のデータでピークを見てみましょう。2003年夏、東京電力のデータ。
東京電力は日本の3分の1の電気をまかなってる、世界最大の会社。
この東京電力の基本が、こちらの赤い線。黒い線がその日の最大電力消費量。
2003年の夏にこれ公表した。なぜかというと、その前の年に原子力発電所の事故を隠してた。
それがバレて全部点検をしなければならなくなって、夏場のピークが出る時期だというのに、
全部の原発を止めてしまった。
そうすると節電してもらわないと、電気が足りなくなって停電起こしちゃうかもしれない。
ということで、東京電力が嫌々ながらこの数字を公表した。

これ僕が早速グラフにしたものだが、見てもらうと、
大体気温の高い日にはピークも高くなるっていう風に言える。
だけどここを見ると、気温が上がったのに、ピークは逆に下がってる。
合わないのかな?っていう風に見えるわけだが、
土曜、日曜、お盆を隠してみると、平日だけが残る。
そしてこの線から上がピークだということで線を引いてみると、
東京電力のピークには、定理が読み取れる。

いつピークが出ているかというと、
『夏場、平日、日中、午後2時から3時にかけて、気温が31度を越えた時』だけ、ピークが出てくる。
だからピーク下げるの簡単。
夏場、平日、日中、午後2時から3時にかけて、気温が31度を越える日は、
企業の電気料金高くすればいい。これだけで解決できる。
解決するのは簡単なのに、やらないことが問題。

ちなみに僕このデータ、東京電力の企画部でプレゼンしたことがある。
最初嫌な顔して聞いてたが、途中から必死にメモ取り出して、
最後には、このパワーポイント頂けますか?と言うので、あ、いいですよとさし上げた。
東京電力、早速対策取ってくれた。
その対策は、それ以降、このデータを二度と公表しなくなった。
だから解決する方法あるのに、彼らは解決するのではなく、覆い隠して、
儲けを温存するためにばっかり努力をしてきた。そのためこんなばかな事故が起きた。

そして日本の場合、夜少なくて昼間大きい。
電気の需要の上下がとっても激しい。
発電所は一番上に合わせて作らないといけない。
だけど平均値で見てみると真ん中になるわけで、日本の発電所は1年間平均58%しか動かない。

ドイツや北欧では72%動く。
なぜかと言うと、この上下の波。ドイツや北欧ではこれをなだらかにした。
電気はためられないからピークに合わせて発電する。
なだらかになるとピークもこんなに下がる。
だから発電所いらなくできる。日本がもしドイツ、北欧並にすると、ピークはこれだけ下がる。
どれくらい下がるかというと、25%下がる。
つまり4つに1つの発電所がただちに止められるようになる。ドイツ北欧並になだらかにすれば。
現状日本の原子力発電は設備率で20%を切ってる。だから1機もなくても大丈夫。

原子力を必要悪だと言う人多いけども、それには前提がある。
電気消費を減らすことができないんだから、必要悪。
でも電気消費減らすことができる。
電気消費を減らしたら、必要悪の必要が取れちゃう。原子力は悪。
だったらやめればいいじゃないですか。それだけのこと。

そして激しかった上下の波もなだらかに変えられるか?
簡単。フランスは夏場平日日中の電気料金が11倍高くなる。だから誰も使わない。

イギリスやカリフォルニアでは、それぞれの時間帯の電気をみんなで株式市場で売り買いする。
みんなが集中して同じ時間帯の電気を買うせいで、電気200倍値上がりした。
200倍高い電気なんか誰が買うかっていうことで売っぱらう。
そうするとピークはしゅーっと下がる。こうやってピークを下げる。

アメリカではもっと素敵な仕組みがあって、
家庭が電気料金安くしたいんだって電力会社に言うと、
電力会社はその家につながってる送電線を、1本だったのを2本にする。
そして新しくつけた1本の方に部屋のエアコンをつなぎかえる。
そして電気消費がどんどん伸びていってピークに向かっていく。
このままじゃ電気が足りない。このままじゃ停電しちゃう、どうしよう。って時になると、
電力会社がリモコンで、ひとん家のエアコン消しちゃう。
暑いだろうと思うけれど、さすが合理主義のアメリカ。5分しか消さない。5分消されるとどうなるか。

僕の友人が鹿児島の営業中の喫茶店で、30分に5分消す、というのをやった。
従業員、お客さん、誰一人気付かなかった。エアコン消されたことに。
そしてアメリカでは5分だけ消す、というやり方をすることで、
12件契約すれば1時間、5分ずつ止めていける。そうやってピークを下げていく。

日本の電気消費のピークの時点では、40%がエアコン。
このエアコンの需要を下げるために、できることがある。
それがリモコンを開発すること。
どういうリモコンかというと、実は鹿児島でやった友人は、
電気をいきなり落とすとエアコン壊れることがあるので、リモコンで操作した。
5分間送風にして、5分経ったらまた冷房に戻すという装置を作った。
なぜならば、リモコンでもしエアコン壊れたら、メーカーの責任になるので心配いらない。
そして5分間送風に変えて、5分経ったらまた冷房に戻す。
その装置を入れるだけで、30分に5分エアコンを消す。
つまり6分の1もエアコンの消費を減らすことができる。

今年の夏、計画停電するのしないので九電騒いでるが、そんな計画停電する必要あるか。
今から梅雨明けまでに、そのリモコン作ってみんなにタダであげなさいよ、
そうすればエアコンのリモコンの中に内蔵されてるスイッチで、
送風5分経ったら冷房になるという装置が入ってるだけのことで、
ピークは下げられるじゃないか。

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■ デマンドサイドマネジメント


ピーク下げることは簡単。だけど電力会社にそれをさせることがはるかに難しい。
電力会社がやる気がないのが問題なのであって、解決なんて簡単にできるということ。
だからライフスタイルの問題だなんて、絶対思わないで。これは仕組みの問題。
しかもそれは電力会社がやろうと思えば、即座にできることなのに、やらないことが問題。

そしてこういう解決の仕方をデマンドサイドマネジメントという。
なにかというと、今の消費に発電所を合わせて作ろうって考えるのがこれまでの考え方。
そうではなくて、今の発電所の量に消費量を合させてしまえ、というのが
デマンドサイドマネジメントの考え方。これすごい仕組みがある。

例えばカリフォルニアのスマッドっていう電力会社あるのだが、
このスマッドの管内に住んでる人は、冷蔵庫を買い換えた。省エネの冷蔵庫に買い換えた。
その領収書を持ってスマッドに行くと、3万円くれる。電力会社がくれる。
そして白熱球を持って、この電球替えたいと言うと、電力会社がただでくれる。
なんで電力会社がそんなことするのか。

消費が増えたら、多く発電所建てないといけない。原子力で5000億円かかる。
ピークが伸びたら、5000億円必要になる。
だったら、ピークを下げるために5000億円配ったって同じでしょ。
だからみんなに配ることで、節約してもらうという解決策を選ぶ。

このデマンドサイドマネジメントが今世界の主流。これを普通はやる。
日本だけがこれっぽっちもやってないことが問題。
こうやれば消費減らせるのおわかりいただけるかと思う。
だから、ここまでだけで原発は止められる。

自然エネルギーって言う前に、消費を減らさせさえすれば、原子力は1機もいらなくできる。
ここまでで話をすませるべき。

ここまでで話をすませれば、
誰も今、省エネをしなさい、節電をしなさい、と言われることを否定はできない。
計画停電をみんなで言ってる時点だから。
そこまでだけの理屈で言えば、誰も反対できないのが、
消費を減らして、原子力をいらなくすることができる。
この話の次に、自然エネルギーを出すべきだ。


■ 日本にあふれる自然エネルギー


アメリカで去年、おもしろい事態が起こった。
原子力のコストが上がり、太陽光のコストが下がり、交わった。
つまり、現時点でいえば、太陽光発電の方が原子力より安い。
だけど太陽光発電というのは、自然エネルギーの中でケタ違いに高い。
もっと安いのが風車、小規模な水車、バイオマス、木材カスを燃やして発電する、
こちらの方がケタ違いに安い。
でも桁外れに高い太陽光発電であっても、原子力よりはましだということ。
原子力がいかに高いか、というのがちゃんとコストを公表している国であれば、わかる。

そしてその前の年、2010年、ヨーロッパやアメリカでは
自然エネルギーが最も拡大した発電所になった。
特にヨーロッパでは新設発電所の60%を占めている。
だからヨーロッパに行って発電所できたって聞いたら、
自然エネルギーでしょって言うのが6割当たる。それほど世界では自然エネルギーが主流。
もう勝負はあった。どっちが安いか。自然エネルギー。
どっちが早く建つか。自然エネルギー。
どっちがCO2が少ないか。自然エネルギー。
だからみんな自然エネルギーにしてる。

ところが日本でだけは、自然エネルギーと言えば、
高くて不安定で役に立たない子どものおもちゃだってなる。
TV・ラジオ・新聞みんなそう言う。
これは何故こうなるかと言うと、日本のメディアは本当のことを伝えないところだから。
日本は北朝鮮以下の情報鎖国。だからみなさんきちんと自覚を持って。
日本はまともな情報が流れない国。その理由はもう一度説明する。

そして東京電力、こんなこと調べた。
東京電力管内の海の上に50キロ範囲に風車を建てたら、どれ位発電するかどうか、
というのを東京大学に調べさせた。
どうせ大したことないんだ、というのを言わせるために調べさせた。

そしたら東京電力の電気を全部まかなえます、という答えが返ってきちゃった。
そこで東京電力、早速対策打った。このデータ公表しないでくれ。

でもこれって2つの点で合理的じゃない。
1つ目はこんなとこ大して風が吹かない。
日本で風が強く吹くのは、北海道、東北と九州。
だから風車を建てるんだったら、東京なんて建てる必要ない。
そんなとこよりも、北海道、東北そして九州に建てた方がはるかに効率がいい。

もう1つ不合理な点は、ヨーロッパで中心は洋上風車と言って、
海の上に建てるのが主流になってきてる。
ヨーロッパは海が浅い。だからぐさっと刺して建てることができる。
ところが日本の場合、いきなり深くなっちゃって、ぐさっとさせない。それが不合理な点。

だけど九州大学の太田先生が、こんなもの作った。
これカーボンファイバーという軽い物質で作ってあって、
コンクリートの中、中空に作ってあるんで、これ海に浮く。
これ今年の11月に有明の海に建つそうですよ、いよいよ。こんなものを九州大学が作った。 

しかもこの風力発電機。六角形になっていて、ここがフレキシブルに動く。
その結果なんと津波の影響受けない。
台風来たときは、たたむか逃げるかすればいい。引っ張ってきゃいいから。
こういうような形で風車を作った。
こうすると効率が抜群に良くなる。なぜならば、海の上は抵抗がない。陸と違って。
だから風が強く吹く。
そして風車は風速の30倍発電する。直径の二乗倍発電する。
だから海の上に風車を建てるというのは、すごく効率がいい。

なおかつもう1つ。日本は国土狭い。だけど海含めると、12倍の面積がある。
だから日本は海洋国。その海を利用したら、他所の国に輸出できるほど電気作り出す。
だから海を利用すればいい。

もう1つ、神戸大学院の人がこんなものを作った。波の力。
9M×15Mのイカダ。これが海の上に浮かんでいると、
真ん中にジャイロってぐるぐる回転するものが入っていて、
これが回転してそのまま電気に変える。
その結果、これっぽっちなのに、45キロワット発電する。太陽光発電の10倍。
なおかつ太陽光だったら昼間明るい時だけしか発生しないのが、
こっちは一年中24時間波さえあれば発電する。

僕はこいつを尖閣諸島の周りにびっしり並べたい。
で、中国がやってきて、天然ガス掘らせろと言い、何に使うんだって聞くと、
発電所に使うんだ。だったら、これつないでいいよって言ってやりたい。

石油とか、天然ガスのために戦争するなんて、もう愚かしい。
そんな時代じゃなくなっている。

そしてこれは地熱発電。アイスランドで撮った写真だが、
実は世界一優れた地熱発電は、すべてことごとく日本の発電機。
これも日本の発電機。
彼らに聞かれた。同じ島国で、同じ火山国で、これだけ技術がある日本にはさぞかしあるだろう。
しかし、大分にちょっとあるけれど、あれっぽっち。
日本がまじめに地熱をやると、今の電気消費量全体の30%作れる。
だから日本は自然エネルギーにものすごく恵まれた国。

さらにもう1つ、日本は標高差が大きい。しかも雨が多い。つまり水力発電の適地。
しかも水力発電の発電量は、水量×高さ×重力なので、
ダムにした場合と、小さく水車を並べた場合、発電量一緒。
だって高さの合計が同じで流れる水が同じだから。
だからダムになんかする必要ない。小規模の水車を建てれば十分。

これ道路の脇の水路、そこに鉄板を螺旋状にして入れた。
水が落ちてくるたびに、からから発電する。
4.5Mぽっちで4人家族家一軒が自給できちゃう。それほど簡単にできる。

でもこの電気残念ながら売ることができない。自分で使うこともできない。
なぜならば、私たち必ず電力会社から電気を買わなければならない。
自分の敷地内に川が流れてれば別だが、そうではないとき、必ず買わないといけない。
だからこの電気を電力会社に買ってもらえない限り、使えない。

ところが電力会社買ってくれない。買ってくれたとしても、2円から3.9円でしか買わない。
原子力が一番安くて5.9円だと言ってるくせに、
市民が作った自然エネルギーからは2円から3.9円でしか買わない。
そっちの方が安いじゃないか。原子力やめて、2円から3.9円で買った方がまだまし。
それほど安い額でしか買わない。

一方で電力会社は高く買ってる電気がある。自分の子会社が発電した電気は高く買いとる。
そしてもう1つ、
自分が出資した会社、Jパワー、電源開発株式会社が作った電気からは高く買ってる。
えこひいきをする。不公正の極み。それが電力会社。公益企業とか言っておきながら。

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■ 送電線を公のものにしたら


なんでこんなことが許されたのか。電力会社が送電線を握ってしまっているから。
電力会社の仕事は、発電、送電、配電、に分かれるわけだが、
この送電線というものは、自動車にとっての道路。
自動車が道路を走りたい時に、100Mきざみに関所があったらどうする?
でも、それを今現実にやっている。電力会社が1社で握っているために。

だから、この送電線は公のものにしないとダメ。
世界広しといえども、1社が独占してしまってるのは日本だけ。
なぜこんなばかげだことを許したのか。

昔NTTが電話線を独占していた頃、電話ってめっちゃくちゃ高かった。
これが今タダ同然じゃないか。それと同じことができる。送電線を公が持てば。
それをやるのに今がチャンス。

今20兆円以上の莫大な保証金を払わなければならない東京電力、
ところが払いきれないので、政府が立替払いすることになっている。
だったら政府は借金のかたに、この送電線を取り上げて、公共物に変えてしまえばいい。
公共物というのは、川とか海とか道路とか。自由利用が原則でしょ。
誰が使ってもいいことになってるでしょ。

だから自由利用にしてしまえば、例えばみなさんがこの地域で水車を作って発電した。
その電気はつなげてどうぞ。自由利用ですから。ということで買ってもらえる。
しかも、自然エネルギーの電気だと固定買取制度ということで、高く買ってもらえるのが普通。

高く買う固定買取制度、世界の中で83ヶ国が導入している。つまり過半数がいれてる。
そういう仕組みにしたら、みなさんが各地域で発電し、
それで儲けていって、そして地域のエネルギーを自給していくことができるようになるわけ。

だからこの送電線を今回の借金のかたに取り上げるべきだと思う。
これで東京電力の売上は3分の1が国のものになる。
九州電力のやつとかはきちんと金払って政府が買い上げてやって、
公のものにしてしまえばいい。


■ 電力会社は広告宣伝費でメディアを支配

そしてもう1つ僕が取り上げたいものがある。広告宣伝費。
実は東京電力、2007年18位286億円の広告宣伝費を出した。
だけどここだけじゃない。日本には10個の電力会社がある。
その10社が出している上に、電気事業連合会もコマーシャルを出し、
ニューモとか言ってもぐらが掘ってるあのコマーシャルも
独立行政法人、天下り法人だったりして、コマーシャルを出してる。
それを合計すると、最低でも1500億円は下回ることはない。
その額は1位のトヨタ自動車の2.5倍以上。
このくらいお金を使って広告宣伝費を出す。そしてそれで成り立っているのがTVラジオ新聞。

TVラジオ新聞がなぜ日本では本当のことを言わないのか。
電力に関わった途端、本当のことを何故言わなくなるのか。
それはこの広告宣伝費で成り立ってるから。
そのおかげで日本は、まともな情報が出てこない国になっている。

僕が今回本を書いて、実は九州にある新聞社から出す予定だった。
ところがその中に玄海原発の話がのっていたので削除してくれと言ってきて。
あげくには、うちの会社には荷が重すぎる、という理由で、出版させなかった。
そして1銭も払わなかった。
全部作ってイラストまで入ったのに1銭も払わずに出版を停止した。
他の出版社に持って行ったら、すぐ採用になって、
是非出させてくれということで、今そこに並んでいる。

その新聞社、九州の中で有名な新聞社で、非常にいい会社だと言われてる会社。
そこですら、我が社には荷が重すぎる、というわけのわからない理由で、出版させなかった。
こんなことが、四六時中起こってる。
TVで、映画『ミツバチの羽音と地球の回転』を作った監督鎌仲ひとみちゃんが出た途端、
電気事業連合会がコマーシャル全部ストップした。
そういうことをするもんだから、メディアは電力会社さまさまなので、
怖くて本当の情報流さない。

こんな状態がおこってしまっているので、
僕はこの広告を禁止にして、全部福島の人にカンパすべきだと思う。

例えばみなさんは、下水道局や清掃局のTVコマーシャル見たことある?ないでしょ?
独占企業はコマーシャル出さないもの。
どっちにしろ独占できるからコマーシャルいらないでしょ。だったら禁止させて、
この1500億円という莫大な金額を福島の人たちを救援するために使えばいいでしょ。

なんでこんなに莫大な額使うかわかる?
1500億円は3%上乗せしてみなさんの電気料金から取れるから。
こうやってメディアを支配した。

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■ 金融機関や産業界、政治家などにも君臨する電力帝国


もう1つ支配したのは金融機関。
金融機関は普通にみなさんが借りられる時、金利の安いの選ぶでしょ?
電力会社は高いまま借りる。なんでか。
金利にも3%上乗せしてみなさんから取れるから。
そのおかげで金融機関、一番おいしいお客さんが電力会社。
そしてそのおかげで、電力会社の株主を見ると、
生命保険会社、金融機関ずらーっと並んでる。
なんでか。
彼らにとって一番おいしいお客さんがそこだから。

そしてゼネコンにとって受注額の約4割が発電所。だからこれも支配した。
1993年にゼネコン疑惑ってのが問題になった。
その頃新聞にこう書いてあった。その案件を口利きした政治家には
受注額の1%から3%がゼネコンから裏金として払われていた。という風に書いてある。
その頃に非常に強かったのが田中派の議員たち。
田中派の議員たちがいるところは、ことごとく原発が建った。そして口利きした。
1機5000億円の原子力、3%って150億円。で、そういう状況を作っちゃってた。

だから日本は電力帝国。電力の方が政治家よりえらい。という構図になっちゃった。
これを壊さないと、今後もずっと続いて、再びいずれまた原子力が事故起こして、
いよいよ日本では子どもが二度と生まれない、という社会を作ることになる。

そういう未来にしたくなかったら、このタイミングで変えなかったら、変えようがないと思う。
とにかくこんな風にみんな電力会社のおかげで儲けて、
電力会社がみんなを儲けさせたおかげで、
産業界に君臨する、政治家に君臨するなんて状況も、つぶさないとダメだと思う。
これをやれるとしたら、今しかない。


■ 8畳分の太陽光で家庭は電力自給

 
そして家庭の中ではこういうことやれたらどうかと思う。
省エネした方がいい。ただし、努力、忍耐はこれっぽっちも必要ない。
買い換えるごとに、その製品の1番省エネを選んでもらうと、
現状の半分まで減らすことできる。

努力、忍耐しなくていい。従来通り、TV見てエアコン使っていただいても、ここまで減る。
この減った分を太陽光発電でまかなおうと思うと、現状3.8キロワットだから、その半分。
2キロワットで自給できちゃう。
この2キロワットの広さというのは、屋根の上の広さ8畳分。
これっぽっちの屋根の広さが命がけでやってる原子力と同じになる。
だったら、こちらにシフトさせて行っちゃおう。

更にバッテリーを入れてしまえば、家の中で自給が可能になっていく。
そういう風に進めていったならば、このバッテリー使えば、
もう送電線につながなくて済む時代になってくる。
このバッテリーも、今月発売される。
世界一優れたバッテリーはことごとく日本人が作ってる。
こっちは15年前に作られたもの、こっちは3年前に東芝が作ったもの。
どちらも寿命は15年以上。
入れた電気の8割以上使えて、マイナス20度でも性能が落ちない。
なおかつフル充電までにたった30分。こんなすごいものが出来てる。
これ床下に入れるなり、電気自動車の中に組んで、夜は電気を貯めといて、
こっから引っ張り出して使うという風にしたら、家の中だけで電気足りちゃう。

そしたら、みんなもう九州電力さんをお招きして、
送電線にみんなでリボンをつけて、テープカットしよう。
だって、電力会社の電気につながってなくちゃいけないなんて時代は終わる。
だったらもう少し早めましょう。我々の家庭の電気だって消費量少ないから、
わざわざつながなくたって、足りちゃう。

こういう時代にしてしまえば、電力会社あわてる。
なぜかというと、電力会社最大の収入は一般家庭から得た電気料金。
それに逃げられると彼らは真っ青になることになる。そしたら彼ら相談してくる。
どうしたらつないでくれますか?と。
そしたら可愛く言おう。原子力なんかやめてもらえると嬉しいな、とか。
自然エネルギーなんてちょっと好きかな、とか。
という風に言うだけで、変えていくことが可能になる。

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■ スマートグリッド、地域でエネルギー自給して経済活性化


だから我々は、自立を目指すべき。
それを地域の中で自立させてしまうような仕組み、これがスマートグリッド。
賢い送電網って略されてるが、どういうものかというと、
こちらに発電した電気ができた。こちらに電気の需要がある。
その時にインターネット回線でつないで、瞬時にコントロールして、需要と供給あわせていく。
こっちに出たらこっちにぱっと入れる。テトリスゲームみたいなもの。
それをやっていくと、地域の中だけで電気が足りる。という仕組みが作られる。
これがスマートグリッド。

そのスマートグリッドには5つ必要なものがある。
省エネ製品、バッテリー、電気自動車、自然エネルギー、IT技術、この5つ。
この5つについて世界で一番優れている国が日本。
だから原子力なんてどけて、そこにスマートグリッド入れていけば、
日本は世界一の競争力を持つ。
しかも世界で一番多額に投資をしているのが、スマートグリッド。
だから、ここに伸びていくと世界に対しても、ものすごく輸出ができる。
だから日本は再びトップの座にもどることができるようになる。

そしてこの技術、日本が優れてることはオバマがこう言ってることで立証してる。
オバマがスマートグリッドをアメリカで進めた。
で、経済を発展させるつもりだった。ところがオバマが怒りだした。
スマートグリッドでアメリカ経済を復活させるつもりだったのに、
売れているのは日本製品ばかりじゃないか。と言って怒りだした。

その日本が何故やらないのか。
電力会社に気兼ねして、いつまで経っても、
「原子力、うん悪くないよね」って言い続けてるから、こんなばかな状態になる。
原子力をやめて、スマートグリッドに回していくべき。

日本の家庭の消費はものすごい省エネしてる。世界一。
アメリカの3分の1、ヨーロッパの3分の2しか電気消費してない。
日本は超省エネ民族。
だからその私たちに向かって、ライフスタイルがどうのなんて電力会社や自治体が
言ってくるんだけど、頭が高い。日本は圧倒的に省エネしてる。我々だから誇りに持つべき。

そしてその中身が電気が3分の1、給湯が3分の1、暖房が3分の1になっている。
電気なんて3分の1。残りの3分の2は熱。
そこにこういうもの入れてこよう。

これペレットストーブ。
ペレットというのは何かというと木材カス。木材カスをきゅっと集めただけ。
しかも日本は森の国。国土の68%森であちこちに木くず余ってる。
そいつを燃料に使って、暖房給湯やったら、石油なんか一滴も輸入しなくてもやっていける。
そういう風に進めていけば、地域の中でエネルギー供給できる。
この辺も窓開ければ森なんていくらでも見える。
こういうものを使っていくことで、地域の中でお金を回しながら地域経済活性化する。

国内で回れば、国内経済活性化する。最低なのは海外に流してしまったお金。
これは全く経済を活性化させない。自給率が低いものはダメ。
日本で最も自給率が低いもの、それがエネルギー。たった6%しか自給できてない。
94%輸入。その輸入のために日本はいくら払ってると思う?
石油天然ガスウラン石炭、こんなもののために、1年間に23兆円払ってる。
日本の実質国家予算は40兆しかない。それと比較して23兆円がいかにでかいか。

もし日本が地域の中で暖房し給湯し発電したら、この地域にこのお金が戻ってくる。
1都道府県あたり毎年5000億円。考えられないほどの額。
これが各地域に戻ってきたら、失業者は絶対にでない。
もう失業なんて考えられない。
これだけの額が地域の中にがんがん回るようになったら。
そしたら失業なんてありえないし、地域経済もおそろしく発達する。
しかもそれは地方の方が有利になる。
なぜならば、エネルギーの源になるものが地方の方が圧倒的に多いから。

そうやっていったら、地方がどんどん過疎化していくなんて
考えられない形にしていくことが可能になる。
こういう風に僕は社会を変えていくべきだと思う。


■ 希望をつなごう 今がターニングポイント


そして最後に紹介したいのが菜の花。
こちらの菜の花プロジェクトと同じ菜の花の話。
福島の第一原発の大熊町では、放射能の汚染されてしまったがために、
みんな他の地域に出ざるをえなかった。
そこで人がぞくぞく死んでる。
なんで死ぬかというと、自殺しちゃう人もいるけど、
それ以上に多いのは、もう二度と故郷に帰れない、
もう二度とあの土地を耕すことはできない、(と思い)
落胆してしまうと、みんな気力を失って、やっぱり死んでく。
すぐつまんない病気とかで死んでしまう。

そこで今町役場が標語を作った。
「我々は必ず大熊町に帰る。必ず大熊町に帰ろう。」という標語を作った。
そうやって希望をつながないと、みんな生きていけないから。
そこで彼らがやろうとしているのが、この仕組み。

チェルノブイリで菜の花を植えているグループがある。
そこの菜の花はよく放射能を吸収するので、吸収させて、
そのナタネからは油を取ってトラクターを走らせる。
油の中には放射能入らない。放射能が入ったものはカスとして出して、
これは今度空気に触れないところで微生物に分解させるとメタンガスができる。
メタンガスは別名都市ガス、同じ物。
都市ガスと同じだから煮炊きに使える。
そして最後に残った放射能まみれのカス、これだけをコンクリートに詰めていく、
ということをやっている。

そうやってチェルノブイリの汚染された大地から
放射能を取り除こう、ということをやっている。
これを日本の中でもやれないだろうか。
放射能をよく吸収するものに、
ナタネ、キャベツ、ひまわり、苔、椎茸やきのこ、麻、お茶。
こういったものがよく放射能集める。
それらのものを植えて、みんなで食べちゃうんじゃなくて、
政府や電力会社がそこから作った油やガスを高く買いとる。
そしてそのカスについてはコンクリート詰して隔離していく。
そうすると放射能を一箇所にどんどん集中させていくことができるから、
他の地域を浄化していくことができる。
風の谷のナウシカの話みたいだけど、現実にこういう仕組みがある。

そして最近見つかったもので
ロドコッカスエリスロポリスっていう微生物がいて、
何故かセシウムを思いっきり集める。
こいつにセシウムを集めてもらって、コンクリートにどんどん詰めていくことができたら、
どんどん土壌回復していくことができる。

だけど問題もある。もちろんそれをやる人は被曝する。
だけど友人は言う。「僕はもう還暦になった歳だ。僕ぐらいになると放射能の影響は出にくい。
もちろん被曝することはわかってるけど、僕はもう一度その土地を回復させて、
子どもの代、孫の代では使えるように再び戻せるためだったら、僕は行きたいんだ。
自分の命なんか投げうっても構わないと思ってるんだ。だからその土地で除染をしたい。
まず最初に数センチの土を取り去って、それでセシウムの大半を取ってしまう。
それでも残ったセシウムは植物たちに吸収させて、浄化していきたいんだ。
ほっておいても今セシウムの汚染が中心だから、300年後には1000分の1以下になる。
その300年後に使える農地を、もっと手前の時点に使えるようにしていって、
子どもの代、孫の代になんとか使えるような土地に戻したいんだ。」とに彼は言っている。

僕は、それを止める権利は誰にもないと思う。
未来のために、やりたいという人を止める必要はないし、止める権利もないし、
そして僕は自分の未来のために、可能性のために生きる人を止める必要ないと思う。
僕自身だってやりたいと思う。
そして、そういうために生きていくっていうのが進んでやっていいと思う。
彼自身はこう言う「でも若いやつは絶対連れていかない。
子どもなんか絶対入れさせもしない。だけどその子ども達がいずれ年をとったら、
俺と代わって欲しいんだ。」と言う。
そういう風にやっていったならば、未来に浄化できるかもしれない。


今私たちの未来には二通りある。
2050年時点で、原子力発電所が再び爆発して、もう子どもが生まれなくなって、
滅びていくだけの未来と、
もう一つは2050年時点では、自然エネルギーに切り替わっていて、
命がけで原子力で発電する必要がない、地球温暖化の問題も全部解決してしまっている、
そして石油を奪う必要がないから、命がけで戦争する必要もない、そういう平和な未来もある。

その選択肢は、残念ながら今の時点にしかない。
これから生まれてくる子どもたちには残念ながらもう決定済だから選択肢がない。
その選択肢は今生きてる私たちだけが持っている。
私たちがどっちを選択するかによって未来は決まる。
私たちが何とかして行かなくちゃいけないと僕は強く思う。

そして僕は将来の子どもたちにこう言われたい。
「こういう平和で安全な社会になったのは、
ターニングポイントになったのは、2011年3月11日だったね。」って言ってほしい。
そういう風に言われることのためにだったら、
僕は自分のやれることはすべてやってみたい、という風に思う。
このタイミングをおいて、変えるタイミングはない。
この原子力発電の深刻な事故が起こって、そして東京電力が莫大な借金を抱えた今、
私たちがこの社会を変えていくべきだ。
そのために自分に何ができるかというのを考えてほしい。という風に思う。

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■ 質疑応答


Q>菅氏など政治状況について

原発を推進したいグループは元々これまで進めてきた自民党系。
止めていきたいグループには小沢一郎さん。
六ヶ所村の再処理工場も全部やめろ、高速増殖炉も無理だ、原子力でやっていく余地はない。
だから自然エネルギーに切り替えろという主張をしている。


Q>給食などどうしたら?

文科省は上から下の組織で、学校の先生方は自由に動けない。
上位下達のひどいところが文科省。
上から動かすしかない。自治体の中に教育委員会ってある。
あの教育委員会から言われちゃうと絶対。
あともうひとつはPTAっていうのは意外なことに力がある。
その学校のPTAがこういう汚染された食品を食べさせるなとか、
そういう圧力をかけると、結構現場で変わっていく。
少なくとも禁止するっていうとこまでやって
被害が出たらあんた保障すんだね、とか言われるとPTAに屈するということがよくある。

そういう形で広めていく必要があって、その時一番大事なのは
放射能の被害ってまだ誰も理解してない。だからなかなか理解が得られにくい。
こういう場に来てもらえれば分かってもらえると思うけど。
その人たちにどう届けるか考えてほしい。

僕が考えるところでは、聞かない人は権威主義者が多い。
だからTVラジオ新聞を信じ、学者の言うことなら信用してしまうという
権威主義者が多いので、僕も時々TVとかにでてるんですけど、そういうのをDVDにして出しちゃう。
確かにTVじゃんって勘違いしてくれるかもしれない。
権威主義者に向かって、効果のある方法で届けていくというのが大事。


Q>セシウム、男性への影響は?

セシウムはほこりと一緒に土壌の表面にある。
外部被ばくでいうと、地面から、下からうたれる。人間の生殖器は全部下についている。
ほんとは鉛のパンツはいた方がいいかなと思う。
卵子は減ってく一方だが精子は増えていく一方。
ところが精子は精原細胞といってその精子をつくってく元になる細胞があって、
そいつが放射線にうたれちゃうと壊されちゃう。だから被害はもちろん、ありえる。
だから男であってもそこ(放射能の影響がある地域)にはいない方がいい。
今後子ども産む可能性のある人はそこにはいない方がいいと思う。


Q>子どもにプールに掃除させるのは?

セシウムはほこりにつく。水にとけにくいものは泡の中に集中してたまる。
実は被害を一番受けるのはサーファー。
プールについても、よどみもついてるのは掃除させない方がいい。
ほこりがつもるのが問題なので
ビニールシートかけてもらってほこりが積もらないようにしたらいんじゃないかと思う。

日本近海で汚染されてるのは福島南部と茨城だけ。
こっち側には地球を一周してこないと流れてこない。こっち側は海は安全。


Q>玄海原発を止める効果的な方法

浜岡原発が止まった時を見てみると、周辺のお金貰ってない市町村が反対決議をした。
すぐ止めなさいとか。その圧力に屈したところがある。お金もらっちゃうと反対しない。
それ以外の自治体は金もらってないこともあって結構頭にきてたりするので、
そういうとこで決議が出てくっていうのは効果あると思う。

あと、金の切れ目が縁の切れ目なので、
その金を出してるところから圧力がかかるっていうのは重要。

実は電力会社というのは自治体が大株主に入っている。
戦前一番発電所持ってたのは自治体。
それを取られたので返せと言ってた。負けたけど代わりに株券貰ったから大株主。

大株主である知事をどう圧力かけて原子力に反対だと言わせることができるかということ。

大株主に生命保険会社が入ってたら、生命保険会社なのに、
生命失わせる気かという攻め方をしていく。

あと株主になって行動するって結構大きい。
僕ら東京電力に反対運動やってる頃いつも私服警察がたーっときて
今にもつかまりそうな気配だったが、株主になってやったら私服警官ゼロ。
入れてくれなかったのが会議室を用意してくれてお茶まで出るようになった。
それが株主の効果で。
株主は「我が社は」とか「当社の」とか言うことになるので自分の会社として
株主として文句が言えるので結構効果でかい。
今株めちゃめちゃ安いから、株の安い時期に買って圧力かけてというのは手かもしれない。

EPZでお金もらえる範囲が増えると、逆に推進派が増えちゃうだろうと僕はみている。
人って金には弱い。


Q>玄海原発に何かあった時どう動けばいいか

風向きに対して直角に動く。だけどここだと海に着いちゃうので、南に逃げる。
風向きわからなかったら西風と踏んでれば確率的には最も多い。


Q>(福島原発による)福岡への影響は?

ゼロではないが、ほとんど気にしなくていい。
独のシュピーゲルで毎日の風向き予報がでてるのでそれを見て
こっちに向かってきてる時だけ気にしたらいい。


Q>スマートグリットの問題は

まだ開発途上。
あと二つに分けて考える必要がある。
家庭の電気はほんの少しの電気。家の中でもやれるくらいちっちゃな量でやれる。
事業系の電気は莫大。それこそ高圧送電線でつないで直接という契約もある。
そういうちっちゃい電気とでかい電気を分けて考える必要がある。

他のところでスマートグリットの講演聞くとそれをごっちゃにしてることがある。

家庭はスマートグリットで簡単にできちゃうから、ちっちゃい範囲でやる。
でっかい範囲でやる必要があるっていうのは、おまえたち自分でやれよって言えばいいだけです。
だからそこは分けて考える必要がある。
ごっちゃにするから論議が複雑になる。

事業系は原子力発電所の敷地内に工場移してもらうといい。
その方が効率がいいし。


Q>私達にできること

僕の講演がYouTubeに上がって25万アクセス。
ところがインターネットにつないでる人と、TVラジオ新聞しか見てない人とのギャップがすごい。
ここに階段をつける必要がある。どうやってつけるか考える必要がある。
音楽、落語、なんでもいい、ウィングを広げる必要がある。
一部のマニアの人しかしらない原発運動じゃダメ。
いろんな人たちとウィングを広げて一緒にやっていけるようになると
いろんな人たちに届けられる。

そしてそのなかでうまく相手が見れるツールで届ける必要がある。
インターネットで紹介しても、インターネットが見れる人以外見れない。
ちゃんと紙を媒体にしたものを届けるとか。
その時に新聞広告はやめたがいい。金ばっかりかかる。
400万かかったりする。400万あったら未来バンク作れる。
それより折り込み広告。
あとDVD持ってる方多いので、YouTubeとかをDVDに焼いて届ける。


Q>

原子力なくても儲かっていけるよって仕組みを作るのが大事。
お金得するよっていうのがいい。
自然エネルギーの前に省エネが得する。

10年以上古い冷蔵庫は、買い換えると1年間に電気料金2,3万は安くなる。

その時私たちは10万円を融資する。冷蔵庫の一番安いのそれ位で買えるので。
そして2万円ずつ5年間で返済してもらう。
電気料金は一年あたり3万円安くなるから、2万円は返済にあてて1万円は自分のものにする。
5年間で返済は終わって、冷蔵庫は平均で12.7年使えるので残り7.7年で更に20万得する。
最初から最後まで得しかしない。
でも電気消費量激減。こういう仕組みっていろんなところでできる。

ぼくらそれを地域でやる。
無利子で地域でやる場合は、貸金業法の登録いらないだろうとふんでやっている。
会員になってもらって、会費は年間500円でも千円でも構いません。
それだけ払ってもらってその人に融資をしていく。
そしてできること。雨水利用だと4,5年で元が取れる。
太陽光発電で10年。太陽温水器で8年。バッテリーを含めても20年。
融資の仕組みを入れて、得する省エネをやらせてしまえばいい。
省エネができたら、次に自然エネルギー。

太陽光発電は今150万わってる。
エネルギーの三分の二は熱なので、その熱を効果的に使う。
断熱をする。
断熱の次に効果的なのがペレットストーブとか薪ストーブとか太陽温水器だとか
熱のものを入れてく。

市役所にお願いして、そういう基金を作らないか、融資は我々の方で判断するからと言う。
そこで無利子融資作っていけたら、それぞれが何かやろうと思ったときにできるようになる。
省エネをすると、小規模な商店とか、黒字になる。

金儲けたい時には売上を伸ばすか、コストを減らすかどっちかしかない。
この時代は売上のびない。利益を出したかったらコストを下げる方が効果がある。
このコストを下げるというところで、省エネにはえらい効果があるので
それを事業者にわからせていく。
どんどんお金を借りてやっていこうというところが出てエネルギーの消費量をぐっと減らしていける。

それを僕は自給率と呼びたい。
自分のうちのエネルギー、今を100だとすると、
冷蔵庫買い換えると10%、20%減る。
そしたら20%減らしたと言わずに、自給した、と言っていく。
それで50%、60%自給したとなったら、電力会社があわてふためくから
エネルギー自給率を省エネ含めて表現して、
電力会社に「私達、自給を目指してます。今ここまで進みました。」
って伝えられたらおもしろいと思う。

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